お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_12月

2015.12.14

仙台市泉区で唯一の復興公営住宅である泉中央南市営住宅では、
2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターは音楽家をコーディネートし、泉区まちづくり推進課と
仙台白百合女子大学と協働して、このサロンを運営しています。

今日は冷え冷えとした曇り空、会場の集会所の中は結露がいっぱいでしっとりしていました。言わずもがなですが、冬ですねえ。
さて、この泉中央南市営住宅では待望の町内会が数日前に発足し、いよいよ住民主体のコミュニティづくりが本格化してゆくことになります。そのための第一歩、人と人とのつながりのきっかけとして、このサロンがお役に立てればいいなあと私たちは思っています。初めに、新しい町内会長さんからのご挨拶と役員紹介がありました。「良い町内会にしていこう」との意気込みが感じられました。
今日もメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんが元気に登場しました。3回目ともなると、何人かの常連さんができてきたようです。みなさん楽しみにしていらっしゃいます。住民の方々に支援団体の方を含め、20名ほどの参加者が集まりました。
DSC_0377まずは恒例の肩甲骨ほぐしと発声練習です。腹筋を意識しながら、声の支えとなる深い呼吸を実践しました。10拍かけてゆっくり息を吐き、4拍で鼻から吸います。こんな単純なことですが、慣れないとペース配分が難しいんですね。DSC_0379
じんわりと体温が上がってきて、肩回りが軽くなったところで、今日の課題曲『冬景色』『ぼくらはみんな生きている』『銀色の道』などを歌いました。
それぞれに、文語体の響きが美しい唱歌、はずむように元気な童謡、ちょっと風味のちがう歌謡曲、とヴァリエーションがあってカラフルなプログラムです。改めて歌詞を読んでみるとけっこう深いことが書かれていたりして、新しい味わいと発見があったりします。こういう「歌との再会」もよいものですね。みなさんご自分のペースで手拍子したり体をはずませたりしながら、歌うことを楽しんでいる様子でした。
DSC_0390 DSC_0391仙台白百合女子大学のサークルWhite LilyとAfternoon Teaのみなさんが、温かいコーヒーと紅茶を提供しました。毎回、工夫を凝らしたメニューを考えてきてくださるので、私たちスタッフもとても楽しみにしています。今日は「ノエル」というさえた苦みが美味しいコーヒーと、金平糖などがブレンドされた「カシュカシュ」という紅茶を淹れました。マイカップ持参の参加者もいらして、定着してきた感があります。DSC_0388
DSC_0397みなさんがお茶を味わっているときに、後藤さんのミニリサイタルが始まりました。本日の選曲は美空ひばり『愛燦燦』と和田アキ子『あの鐘を鳴らすのはあなた』です。或るときは語りかけるようにしっとりと、またあるときはソウルフル&パワフルに歌いあげ、会場はヒートアップ、やんやの大喝采となりました。
DSC_0398最後にみなさんで『きよしこの夜』を静かに、かみしめるように歌いました。ほんわりした空気の中にさざ波のような拍手が湧いて、歌い納めとなりました。最後に演奏家と学生さんたち、そして参加者のみなさんそれぞれに健闘を讃える拍手を贈り合いました。
演奏家のお二人は出口でお見送りをしました。握手を交わしながら、DSC_0408
「今日初めて来たけど、楽しかったわ」「次回もたのしみ!」
「ほんと、元気をいただきました」「良かったあ~」「また来るね」
といろんな感想が聞こえてきます。
演奏家が「リクエスト曲はありませんか?」「どんな歌手が好きですか?」と質問を投げかけると、ちょっと照れながら「○○○○が好きかな」「私は◇◇◇ね」と答えてくださいました。
これからこのサロンもみんなで一緒に育てていけたらいいなと思います。また来年もよろしくお願いします!