お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_2月 

2016.2.22

仙台市泉区で唯一の復興公営住宅である泉中央南市営住宅では、                                 2015年10月から「歌声サロン」を始めました。                                       復興センターは音楽家をコーディネートし、                                                 泉区まちづくり推進課と 仙台白百合女子大学と協働して、                           このサロンを運営しています。

風はまだ冷たいものの、仙台は梅のつぼみもほころび始めました。2月にしてはあたたかな陽気に恵まれた一日、泉中央南市営住宅での「歌声サロン」は5回目を迎えました。今日も指導はメゾソプラノの後藤優子さんと、ピアノの田村聡子さんです。

7リハーサルが終わる頃、ある方が何か大きな花束のようなものを持って現れました。長命ヶ丘舘サポーターズクラブ代表のIさんです。「今、切って来たばっかりだから!」白梅と、2種類の紅梅の、立派な枝ぶり!少しずつ花も開いてきたところで、なんとも良い香りが漂いました。残念ながら集会には花瓶がないので、カーテンをくるりとまとめるリボンに沿えるようにして、歌声サロンの間も飾らせていただきました。Iさんありがとうございました!(写真は梅の花を持ち帰っていただいた後藤さんに、後から送っていただきました!)

12さて、今日もいつものように体操から始まります。肩を回したり、両手を天井のほうへ高く延ばして体を引き上げたり。紅茶を入れてくださる白百合女子大紅茶サークル”Afternoon tea”メンバーも、体操にも歌にも参加です。(今日は4年生の他に、はじめて1年生も参加してくれました。)「体をほぐした後は、お顔の体操ですよ、美顔体操でもありますからね!」という後藤さんの一言に笑いがこぼれつつ、「では、突然自分へのプレゼントを見つけた時の、びっくりした顔をしてみましょう。せーのっ、”!!!”」そして撮った一枚が、右の写真。みなさんの迫真のびっくり顔、いかがでしょうか?いつのまにか、身体もお顔もほぐれて、発声練習の後、今日のうたに入ります。

「今日は、2月ということで、冬から春へと移っていくときですので、歌でもそのことが感じられるように選んでみました」と後藤さんが選ばれたのは、「たきび」「うれしいひなまつり」「上を向いてあるこう」「いい日旅立ち」の4曲。それぞれ1番をまずは後藤さんが歌ってくださり、その後、全員で詩だけを朗読してみます。それから、初めて歌声に載せてみるのでした。とくに「うれしいひなまつり」は、昭和10年に作られた歌。どんな世代の方にも、子どものころに歌った記憶があるようで、みなさんついつい歌が口をついて出てくるようでした。また「上を向いてあるこう」のような、ちょっとスイングしたくなる曲も、またよいものですね。(どなたかできる方はぜひ、と呼びかけられたものの、今日の会場には口笛を吹ける方は残念ながらいらっしゃらなかったようです。)

3今日は、4曲をたっぷり歌って、バタバタとお茶の時間に。いつもはコーヒーサークル”White Lily”も参加するのですが、今日はお休みということもあって、”Afternoon tea”のみなさんは大忙しでした。今日は春らしいいちごと桜の薫りの紅茶を美味しく入れてくださいました。

4ティータイムの後は、お待ちかね、Mezzo.後藤優子さんとPf.田村聡子さんの演奏を聴かせていただくミニコンサートの時間。今日は「白い道」というタイトルの、ヴィヴァルディの「冬」2楽章に日本語の歌詞をつけた歌。この曲はNHK「みんなのうた」でかつて流れていたもので、母親、父親との思い出を、雪の積もった白い道を歩きながら思う、とても素敵な歌でした。2月にぴったりの選曲。そして前回にリク5エストをいただいた「青い山脈」を、みなさんの元気な手拍子と共に。こちらはついつい、口ずさむ方もいらっしゃいました。歌っているうちに元気になってくるような気がして、みなさん笑顔に。そしてアンコールにお応えして、坂本冬美さんの「また君に恋してる」。この締めの、なんとも意外な選曲に、後藤さん、田村さんの引き出しの広さを改めて知る思いでした。演歌として聴くのとはまた違った印象、とても素敵でした。

実は、4年生は3/18が卒業式のため、この「歌声サロン」に参加してくださるのは今日が最後。こちらも、お忙しい学生さんたちに毎回参加いただいて、申し訳ないような思いもはじめはあったのですが、高校合唱部出身の学生さんを中心に、会場のみなさんに混ざって歌声に参加することや、後藤さん、田村さんの演奏を、こんなに間近に聴けることも、毎回とても楽しみにしてくださったり、また復興公営住宅のみなさん、高齢者のみなさんと直接にお話ししたりということ自体も、とても勉強になりました、と感謝を伝えてくださり、こちらとしても本当にありがたく思ったところでした。(こちらも、最後に記念写真を撮るべきでした!みなさん、今頃思い出してごめんなさい…)

6そして今日はまだ生まれて11か月という、小さな参加者をお迎えしたり、最前列で参加されていた方は、歌の途中からぽろぽろと涙をこぼされていたり…。春が近づいてくるということは、3月が近づいてくるということ。思い出されることも、それぞれに抱えきれないほどのこともありますが、今日という日の午後、短い時間でもまたみなさんとお会いできて、音楽を楽しめたことは、小さくとも幸せなことだなと思えました。来月は3月22日に開催します。泉中央南市営住宅のみなさん、みんなで一緒にうたうと、身体も心もぽかぽかしてきますよ!ご参加を後藤さん、田村さんとともに心よりお待ちしております!