お知らせ

田子西「うたカフェ♪」_3月

2016.3.18

仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では、
町内会主催のサークル活動として、当住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、 みんなで歌い、
おいしいコーヒーとおしゃべりを楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、
音楽リーダーとなる音楽家をコーディネートしています。

DSC_0637今日の仙台は初夏のような陽気です。今年度最後のうたカフェには10名の参加者が集まりました。3月は何かと忙しい時季ですから、本日はこじんまりとまいりましょう。
音楽リーダーはいつものように仙台オペラ協会のソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノ伴奏は可沼美沙さんです。
DSC_0643ご来場のみなさんは前置き無しにハンドベルを持たされ、迷うヒマもなくいきなり『ドレミの歌』の演奏が始まりました。DSC_0641
ホワイトボードに書かれた音名を追うのに、みなさんは必死の形相です。自分の番を忘れる人、自分の番じゃないのに鳴らす人などなど、ちょっとしたカオスが面白くて演奏するたびに大爆笑です。大きな声で笑うと実にすっきりしますね。
DSC_0647場が暖まったところで、ウォーミングアップのストレッチと発声練習をしました。今日の発声のポイントは「福引のガラガラを回すイメージで」でした。松本さんが腕を大きく回しながらやってみせました。要は、声の上がり下がりをギクシャクさせず、滑らかに行なうということのようです。いろんな発声法があって、毎回おもしろいですねえ。
今日の課題曲は、前回に引き続き坂本九ナンバーです。 DSC_0651『上を向いて歩こう』では岩瀬さんのリードでステップを踏みながら歌いました。前後左右にシンプルな動きですが、頭で考えてしまうとかえってわからなくなりがちで、曲に乗ることが一番大事です。リズムに乗って体ごと歌っているとだんだん楽しくなってきます。日頃の運動不足もちょっとだけ解消できたかもしれませんね。
『見上げてごらん夜の星を』ではみなさんの想いがこもったしっとりした歌いぶりになりました。が、やや情緒過多で重々しくなった感もあり、岩瀬さんが「みなさん、ちょっと若めに歌いましょう」とてきぱき指揮しました。すると呼吸が続くようなって、歌がより生き生きしてきました。この歌でいろいろ思い出されることがあるのでしょう、ハンカチで目頭を押さえる人が何人かいました。
『明日があるさ』は5番まであり、かつ、言葉のリズムがややこしいところがあって、肺も頭もフル回転で歌いました。これはかなりの運動量なのではないでしょうか。DSC_0659
ちょっとくたびれてきたところで、お待ちかねのコーヒータイムです。今日も宮城野区新田にあるコーヒー専門店「喫茶ひこ」のマスター西垣さんが美味しいコーヒーを用意しています。「これが楽しみなのよね~」とコーヒー豆を購入する人もけっこういます。DSC_0660
みなさんが一服する傍らでは松本さんと岩瀬さんがモーツァルト『手紙の二重唱』を披露しました。毎回思いますが、本当に贅沢なひとときです。
さて、春は新しい旅立ちの季節です。ピアノ伴奏を担当してきた可沼さんが4月から産休に入るため、うたカフェへの登場は今日でいったん一区切りとなりました。
「みなさんとずっとご一緒してきて楽しかったです。きっと良い胎教にもなってると思います」と可沼さんが挨拶すると、ここでささやかなサプライズがありました。20160318_2
みんなで手拍子をしながら『こんにちは赤ちゃん』を歌い始めました。可沼さんへの感謝と応援の気持ちをこめた歌の贈り物です。歌い終わると「がんばってねー!」と大きな拍手が沸きました。可沼さんもみなさんも満面の笑顔でした。

季節はたしかに移り変わってゆきますね。可沼さん、これまでのご参加どうもありがとうございました。また会える日を楽しみにしています!