お知らせ
泉中央南「歌声サロン」_3月
- 2016.3.22
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仙台市泉区にある復興公営住宅の泉中央南市営住宅では、 2015年10月から「歌声サロン」を始めました。 復興センターでは音楽家をコーディネートし、 泉区まちづくり推進課と仙台白百合女子大学と協働して、 このサロンを運営しています。
暑さ寒さも彼岸までと言う通り、日差しの暖かな午後となりました。この住宅の自治会である泉中央南町内会では、新年度からこの歌声サロンの運営を主体的にやっていこうとの意向で、今日の会場準備を自主的に行なっていてくださいました。歌声サロンが“自分たちの”サークル活動としてここに定着していければ復興センターもさいわいに思います。今後とも協働してゆきましょうね。
さて、会場にはおよそ30名の参加者が集まりました。「あら○○さん、まだ来てないの?」とお友達を電話で呼び出す人や、「あ、◇◇さーん、こっちこっち!」と席を取って待っていた人もいます。その様子からこの会を楽しみにしてくださっていることがわかります。うれしいことですね。
本日もメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんが登場しました。お二人とも早春らしい柔らかな色合いの装いが素敵です。こういうところも参加者のお楽しみポイントなんですよね。
まずは体操と発声練習から。背伸びしたり脱力したりすると、これまでの冬の寒さに凝り固まっていた体がふうっと春風の中にほどけていくようです。今日の選曲は、春の歌特集です。春まだ浅い『早春賦』に始まり、爛漫の『さくらさくら』、そして木々が一気に芽吹く『北国の春』、辺り一面に花が咲く『この広い野原いっぱい』を歌いました。
軽やかな8分の6拍子、日本古謡独特の調べ、そして昭和の演歌とフォークソング、とバラエティ豊かな春が咲きました。暖冬と言っても、やはり春の到来は待ち遠しいものです。その喜びが歌に表れていました。
「心の中で情景をイメージしながら歌うと、もっとのびのびと歌えますよ~」とアドバイスがあり、日頃のストレス発散も兼ねてか、みなさん大きな声で歌うことを楽しんでいる様子でした。
お茶の時間には仙台白百合女子大学のAfternoon Teaのみなさんがお茶を用意しました。今日は1年生だけの初参加でちょっと緊張していたようですが、さわやかな甘い香りの紅茶を淹れてくれました。いつもありがとうございます。
お茶のみしながら参加者が演奏家に話しかけます。
親戚のおばさまに囲まれているような、あるいは井戸端会議でもしているような和みぶり。サロン開始から半年が過ぎて、ようやく打ち解けてきた感じがありますね。衣装について何かコメントがあったらしく「次回はピンクにします!」と後藤さんが答えていました。
みなさんには引き続きお茶を飲みながらミニコンサート楽しんでいただきます。
「大切なものは目には見えない」と歌う『いのちの歌』でしっとりとした雰囲気になった後は、からっと明るく景気よく『あこがれのハワイ航路』をみなさんの手拍子で共演、宴会のような盛り上がりでさっそくのアンコールが掛かりました。
とっておきの『昴』を歌い上げると、やんやの大喝采。スタンディングオベーションする人もいました。
帰りしな、「こんな楽しい会があるなんて知らなかった!」と言う方に「毎月来てますから、またいらしてくださいね」と演奏家が答えていました。毎回思いますが、歌った後はみなさん表情が明るくなっています。このうきうきした気分をご家族やお友達におすそ分けしていただけたら、私たちもなお嬉しいです。新年度もまた明るく楽しく朗らかに歌っていきましょう。