お知らせ
田子西「うたカフェ♪」_7月
- 2016.7.15
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仙台市宮城野区にある復興公営住宅の田子西市営住宅では、
町内会主催のサークル活動として、当住宅とその周辺にお住まいの方々の
交流の場「うたカフェ」を2014年10月から始めました。
昔なつかしい歌声喫茶にヒントを得て、 みんなで歌い、
おいしいコーヒーとおしゃべりを楽しもうという趣向です。
復興センターでは仙台オペラ協会と協働し、
音楽リーダーとなる音楽家をコーディネートしています。今朝からの雨があがって、ちょっとほっとしました。ここへ来るときは不思議と晴れているような気がします。園芸部のみなさんが丹精している花壇には、マリーゴールドの花が輝くように咲いていました。月に一度の訪問なので、いつもなにがしかの変化が見られます。集まったみなさんの半袖姿にも改めて夏を感じました。さて、今日も音楽リーダーは仙台オペラ協会のソプラノ松本康子さんと岩瀬りゅう子さん、ピアノ伴奏は富樫範子さんが務めます。
いつも最初に体ほぐしから始めるのですが、今日は富樫さんが初めて体操指導に当たりました。
まずは『もしもしカメよ』を歌に合わせて、片手を差し出す→その掌を別の手で打つ→肘の内側を打つ→両腕を胸の前で交差させる→片手を差し出す…ことを繰り返すというエクササイズです。簡単ですが、頭がこんがらがるときもあり脳トレも兼ねたウォーミングアップです。ほとんどの参加者がそこそこできている様子を見て、富樫さんは「じゃあ次は倍速でやりますよ!」と言いました。超特急のカメに追いつこうと必死で頑張るとなぜか笑えてきて、「あははは」「あ、まちがえた」とあちこちから明るい笑い声が聞こえてきました。
今日の歌の1曲目は『肩たたき』でした。「かあさんお肩をたたきましょう」と岩瀬さんのリードで歌詞を朗読した後に、実際に肩たたきしながら歌いました。整列しての肩たたきはなんだか壮観です。
「あら、凝ってますね」「ああ気持ちがいい」とみなさん楽しんで歌っていました。一人暮らしの高齢者もいらっしゃるので、誰かに肩をたたいてもらうことは普段の生活ではないことかもしれませんね。こんなスキンシップもたまには良いのではないでしょうか。
続いては、『汽車ぽっぽ』『汽車ポッポ』『汽車』という機関車ソング特集でした。昭和と大正時代に作られたこれらの歌はそれぞれに、機関車のスピード感や力強さをよく表していることが、歌うことで体感できました。
なかでも「♪お山の中行く…」で始まる『汽車ぽっぽ』では、声に強弱をつけて汽車が遠くから近づいてくるさまや坂道をのぼる様子を表現することにチャレンジしました。
ちょっとしたことで歌がぐんぐん生きてくるのが面白かったです。山あいの鉄路を進む蒸気機関車が生み出すリズム、次々と目の前に立ち現れるトンネルや鉄橋、めまぐるしく移り変わる風景がイメージされて、歌うとはなんと楽しいことよと思われました。
お待ちかねのコーヒータイムでは、毎回、喫茶ひこのマスター西垣さんが香り高い美味しいコーヒーを用意してくださいます。今日はアイスコーヒーが人気で品切れとなるほどでした。
松本さんと岩瀬さんは汽車ソング3つをデュエットで聴かせてくださいました。ユニゾンで元気に歌うのとはまた違って、時に軽快に、時に朗々と、素晴らしいハーモニーで汽車の旅を色彩豊かに歌いあげました。蒸気の音で会話するようなエンディングがこれまた楽しいアレンジで、多くの人が微笑みつつ拍手をしていました。
出掛けるのがおっくうな梅雨時ですが、今日は歌でちょっとした旅行気分を味わえたようです。ありがとうございました。
夏風邪と夏バテに気をつけて健やかにお過ごしくださいね。また来月、元気で会いましょう!