お知らせ
福島「真夏の“伊達な”コンサート」開催しました
- 2016.8.10
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福島市社会福祉協議会では、東日本大震災の津波および福島第一原子力発電所の事故により県沿岸部から福島市へ避難してきた被災者を支援する活動の一環として、交流や情報交換の場《ホッとサロン「てとて」》を設けています。
今日は仙台フィルハーモニー管弦楽団の若手メンバー、チェロ吉岡知広さんとコントラバス名和俊さんによる低音弦楽ユニット「伊達LOW strings」が「真夏の“伊達な”コンサート」をお届けに参上しました。名和さんは福島県いわき市の出身なので、是非にとご登場を願った次第です。
なんと開館前から入り口で待っている人の姿も見られました。サロンで仲間に会えるのが楽しみなのか、あるいはコンサートが待ちきれないのか…そわそわ、うきうきとした様子が見て取れます。会場には、70代を中心としておよそ60名の参加者が集まりました。
チェロとコントラバスだけという編成の珍しさに加えて、仙台フィルきってのイケメンコンビですから、座席は前の列からみるみる埋まっていきました。
グノー『プチ・スケルツォ』に始まり、シュナイダー『プレスト』など、あまり聞く機会のないクラシック曲が披露されました。
クラシック音楽と言うとちょっと敷居が高く感じられる人もいるかもしれませんが、吉岡さんと名和さんは芸人顔負けのトーク上手、漫才の掛け合いのような話しぶりに観客はすっかりくつろいで演奏を楽しんでいました。もしかすると、夏休みに帰省した息子や孫のように思っていたのかもしれませんね。ほのぼのと温かい雰囲気が感じられました。
後半はJポップスや昭和歌謡のメドレー、カーペンターズのメドレーなど、親しみやすい曲が並びました。小さく口ずさむ方、つま先で拍子を取る方、体を揺らす方などの姿が見え、それぞれに楽しんでいる様子でした。
「さあ、知っている曲は何曲ありましたか?」と名和さんが質問すると「3曲!」「5曲!」と手が挙がりました。
また、懐メロメドレーを編曲した吉岡さんがわざと「この曲を編曲したのは誰でしょう?」と訊くと、「テレサ・テン!」と答えた人がいて、笑いが沸きました。
最後にピアノも加わって『浜辺の歌』が演奏され、参加者のみなさんに一緒に歌っていただきました。文語体の歌詞と流麗な旋律が美しいうたです。男性も積極的に歌っていらしたのが印象的でした。
出口では演奏家がみなさんをお見送りをしました。ハイタッチしながら「ありがとね」「楽しかったよ」「また来てね」とたくさんのお言葉をいただきました。或る方は深々とお辞儀をして「お陰様で元気になりました。この夏を乗り切れそうです」とおっしゃっていました。
うだるような暑さの続く毎日です。みなさんどうぞお体に気をつけてお過ごしくださいね。