メゾソプラノ後藤優子さんと、ピアノ(シンセサイザー)菅野静香さんとの気仙沼訪問も、いよいよ最後の会場です。鹿折中学校の校庭にある、鹿折中学校住宅集会場に伺いました。

鹿折地区は、ここ最近、来る度に風景が変わっていきます。嵩上げが終わり、道路が高い位置へと移動され、その嵩上げされた高さの上に復興公営住宅(集合住宅)の姿が見えるようになりました。もう、一部の棟では入居が始まっているそうです。

こちらの会場へは6月に来たばかりなのですが、今回はコーディネートをお願いした震災復興支援センターオリーブの千葉さんが、いつも支援を続けている手芸サークルの参加者が、この夏で5，6人引っ越ししてしまうのでその前に、とのお話があり、それならばと再びの訪問となりました。

鹿折中学校住宅のみなさんは、歌のお好きな方が多く、行く度にとてもよい声で歌われる方がいらっしゃって驚かされるのでした。今回もふと気づくと、一緒に口ずさまれる声が聞こえてくる曲もありました。

コンサートは「リンゴの唄」「憧れのハワイ航路」で始まり、初登場の「ひまわり娘」も歌われました。60～80代の方が集まってくださったこちらの会場。懐かしい歌の数々が、後藤さんの美しい歌声によって歌われると、男性陣もみなさんとてもゆったりとした表情で聴き入っていらっしゃいました。また菅野さんは「乙女の祈り」をここでも演奏。気仙沼とのご縁をお話しくださりながら、とても心のこもった演奏を聴かせてくれました。また前回に引き続き、こちらにお住まいのHさんがカホンで参加してくれた曲もありました。

最後の「北国の春」「いつでも夢を」は、やはり盛り上がりました！盛り上げ上手な後藤さんにそそのかされながら、みなさん随分声が出ていました。さすがは、「北国の春」はご当地ソング、でした。

この後は引っ越される方も、次第に多くなってくるとのこと。終演後もお見送りする後藤さん、菅野さんに「今日はとっても楽しかった！」とみなさん笑顔で話しかけてくださり、お名残惜しく立ち話が続きます。そのうち「そうだ！写真撮らなかった！」と気付いて、みなさんに再び声掛けに…晴れてふたたび集まってくださった方々と、記念写真となりました。自治会長Oさんは「ここを引っ越して出て行ってからも、またいつでも来てね、とみんなには言ってるんだ。だから、コンサートも、またお願いね。」と。5年以上の月日を、ここで共に過ごされたみなさんの同窓会の場に、もちろんこれからも駆けつけたいと思います。

暑い夏に、初めての気仙沼訪問となったMezzo後藤優子さん、pf.菅野静香さん、また現地コーディネートで今回もお世話になりましたムラカミサポートの村上さん、震災復興支援センターオリーブの千葉さんご夫妻、ありがとうございました！