お知らせ
7/29気仙沼市松峰園「ふれあいコンサート」
- 2016.7.29
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気仙沼市の高台にある、気仙沼市松峰園と、隣り合う気仙沼市福寿草デイサービスセンターの利用者の皆さんの元へ「ふれあいコンサート」をお届けに行きました。出演は、今回が初めての気仙沼訪問となるメゾソプラノの後藤優子さん、そして6歳まで気仙沼に住んでいたというピアノ(シンセサイザー)の菅野静香さんのお二人です。
ほぼひと月前に、急遽依頼をいただいた気仙沼行きでしたが、この頃、泉中央南市営住宅「歌声サロン」で月に一度お世話になっている後藤優子さんが、復興コンサートには初めてご参加いただくことになる菅野静香さんをお誘いくださり、伺うことができました。
隣接する気仙沼支援学校を卒業した18歳から60歳までの方が、通いながら木工製品や食品加工などに従事されている松峰園。スタッフに伺うと「みなさん、音楽ならなんでも好きですから!」と言われたものの、実際にどんな選曲が良いのか悩みに悩み、後藤さんが選んでくださったのは、懐かしい歌謡曲から今どきの演歌まで。そして唱歌などバラエティーに富んだプログラムでした。
コンサートは、始まりから出演者お二人のすてきな衣装に、まず女性陣が顔を輝かせます。1曲目の「リンゴの唄」、続く「憧れのハワイ航路」とみなさん音楽につられてついつい手拍子。デイサービスの利用者さんたちも一緒に口を動かして下さっているのがわかりました。そして今日一番に盛り上がったのは、なんと「きよしのズンドコ節」でした!
前奏が始まると、待っていましたとばかりに、前に進み出てくださる方がお一人。つられて僕も私もと2人が追いかけ、ノリノリで踊ってくれました。また客席のあちこちでも、つられて踊ってしまう方達や、サビの部分での「き・よ・し??」コールもこれまた素晴らしい反応!翌日の、老人ホームでの夏祭りリクエストに応えて用意していた曲でしたが、こんなに盛り上がってくださるとは、思ってもみませんでした。また、最後の「川の流れのように」でも、みなさんが手を上に挙げて、会場全体が左右にゆらゆらと揺れながら、みんなで楽しみました。
コンサートが終わると、福寿草さんからはお菓子を、また松峰園の利用者さんからは、ここでつくられた可愛いらしい海の生き物を象ったキーホルダーと、おいしそうなお菓子を頂戴しました。
終わって、みなさんをお見送りです。デイサービス利用者さんの中には、なんと百歳のおばあさまもいらっしゃいました。「また来てね!」最後は握手攻めにあいながら、励ましに来たつもりが、すっかりこちらが元気をもらった公演となりました。
松峰園も福寿草も高台にあり、施設自体は無事でしたが、利用者さんの中にはご家族を亡くされた方、家を失った方もいらっしゃいます。当時は二つの施設の職員が協力して、畳敷きの大広間のある福寿草を避難場所とし、2か月間運営されたそうです。学校などの大きな避難所には、行くことのできない方多かった中で、どれだけ心強かったことでしょうか。職員のみなさんの御苦労ははかり知れませんが、こうして再び集いお仕事ができるということ、復興は少しずつでも着実に進んでいるのだなと感じました。
松峰園のみなさん、福寿草のみなさん、またお会いしましょう!