お知らせ
川の上・百俵館「カワノカミ音楽会Vol.5」
- 2016.9.19
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石巻・旧河北町にある川の上・百俵館にて「カワノカミ音楽会Vol.5 みんなでうたおう!かぞくの音楽会♪」が開かれました。出演は、石巻のおとなり東松島市出身のソプラノ 齋藤翠さんを中心に、石巻に縁のある方々にお願いしました。ソプラノ 渡邊かれんさん(石巻市在住)、バリトン 千葉昌哉さん(石巻市桃生在住)、ピアノ 高塚美奈子さん(石巻専修大学非常勤講師)に翠さんが加わり4名での独唱・重唱コンサートとなりました。
川の上・百俵館には、年4回、1回ごとにテーマを決めて「復興コンサート」を開催しています。新旧・川の上地区住民のみなさんにも、よその方にも、気軽に足を運んでいただけるようなきっかけづくりを、という百俵館さんのご要望に応える形です。今回は「敬老の日」にちなんで、ご年配の方も、お孫さんたちも楽しめるコンサートを、とプログラミングを考えていただきました。
コンサートの始めに「今日、初めて百俵館へいらした方は?」と聞いてみると、2/3の方が手を挙げてくださいました。「何度も前を通ったことがあって、その度に気になっていたけれど、今日初めて中に入った」という方もいらっしゃいました。みなさん、建物の中の開放感や、落ち着いた佇まい、そしてたくさんの本があることに、「素敵なところね!」と驚かれていました。
コンサートは齋藤翠さんの独唱で「青い眼の人形」、翠さんとかれんさんの「カチューシャ」から始まりました。懐かしそうに頷きながら耳を傾ける方がいらっしゃいます。続いて渡邊かれんさんの独唱で「落葉松」を。秋の長雨の今日にぴったりでした。会場は天井が高く、またちょうど三角屋根の高いところがステージの真上でもあり、響きもちょうどよく拡がっていきます。千葉昌哉さんはなかにし礼さんの訳詞で「ダニーボーイ」を。深くやさしい声はこの曲にとてもお似合いでした。
「みんなでうたいましょう!」のコーナーは、松島で生まれた「どんぐりころころ」を。千葉さんが指導されている合唱団の方たちも多くいらしており、いいお声があちこちから聴こえてきます。もう1曲は「知床旅情」。森繁久彌の名曲です。こちらでも、朗々としたお声が客席から聴こえてきました。(あとからお客様にも「よいお声ですね~」と声を掛けられていたこの方は、実は出演者のおひとりの、お父様でいらっしゃいました!)2曲を歌い終わって、出演者とピアニストから、客席のみなさんへも拍手が送られました。
後半は、オペラのアリアや二重唱を。子どもさんにも楽しいモーツァルト「魔笛」から翠さんと千葉さんが「パパパの二重唱」、喜歌劇「メリー・ウィドウ」より二重唱「唇は語らずとも」ではかれんさんと千葉さんが、ダンスシーンも!最後は「秋メドレー」として「まっかな秋」「小さい秋みつけた」「村祭」「紅葉」をアンサンブルで。今日からのお彼岸が開ける頃には、もうおそらくすっかり秋の空気となりますね。惜しまれながらもアンコール「愛燦々」で、今日のコンサートはお開きとなりました。
終演後、石巻・川の上プロジェクトの三浦理事長から「今日はみなさん、本当に喜んで帰っていかれましたよ、選曲もとても良かったし、何よりみなさんの演奏が本当に良かった。ありがとうございました。『知床旅情』は若いころ、ずいぶんみんなで歌ったなぁ、懐かしかったですよ」と声を掛けていただきました。そう言っていただけて、本当に何よりでした。
「カワノカミ音楽会」、次回は12/17(土)マリンバとパーカッションの“桜二重奏”誉田広耶さんと熊谷昇子さんと伺います。また11/1には、日本フィルメンバーによる復興支援コンサートも開催されるそうです。道の駅「上品の郷」から車で2分。普段は火~日曜日の10:00から17:00まで、おいしいコーヒー「カワノカミブレンド」や“おひさまや”のパンがいただけます。地元の作家さんによる器や、雄勝石の盃やもちろん名産の硯も販売しています。どうぞ、一度、ドライブがてら、おでかけください。(“看板娘”、いえいえ)“看板おかあさん”のぶこさんの笑顔が、みなさんをお待ちしています!