お知らせ

泉中央南「歌声サロン」_12月

2016.12.20

仙台市泉区の復興公営住宅で2015年10月から「歌声サロン」を始めました。
復興センターでは音楽家をコーディネートし、泉中央南町内会と
泉区まちづくり推進課と協働してサロンを運営しています。

師走にしては珍しいほどの暖かい日になりました。からだがほっとしますね。さあ今年最後の歌声サロンも張り切ってまいりましょう!
dscn2852音楽リーダーを務めるメゾソプラノ後藤優子さんとピアノ田村聡子さんは、毎回、装飾や小道具に工夫を凝らした楽しい舞台演出をするのですが、クリスマスを目前にした今日はさらに物量が増え、よりゴージャスに、よりきらびやかに飾り付けがされていました。なんと電飾やシクラメンの鉢植えまで持ち込まれているではありませんか!お客さんを楽しませたいという心づかいに満ち満ちたステージです。そのお気持ちがありがたいですね。やって来た人たちは「うわ、すごーい!」「あら~クリスマスだ~」と目を細めていました。dscn2858
そこへ演奏家のお二人がサンタ帽をかぶって登場すると、「あら、か~わいいこと~」とみなさんよろこんで、後藤さんと田村さんはちょっと照れたようでした。
dscn2848歌う前のウォーミングアップで両手を広げるエクササイズのときに、後藤さんが「白鳥が優雅に羽を広げるイメージで…」と言うと、常連さんが「ちゃ~んちゃららららーん」とチャイコフスキー『白鳥の湖』を一緒に歌って、あちこちで「あははは」と笑い声が湧きました。恒例の体操にすっかり慣れてくださった様子ですね。
さて、今日最初の課題曲は『冬の夜』、明治時代に作られた尋常小学校唱歌です。囲炉裏端の家族だんらんの様子を歌ったやさしい旋律の作品です。dscn2868
みなさんよくご存じらしく、すぐに歌えていました。「そういえば囲炉裏って見なくなったねえ」「そうだねえ」という声が聞こえてきました。
続いては、クリスマスにちなんだ『赤鼻のトナカイ』『ジングルベル』です。参加者の何人かに鈴を振っていただきました。「鈴振るの、楽しいわねえ」とにこにこ顔の方がいました。
dscn2874盛大に鳴る鈴の音が景気よく、みなさん左右に揺れながらノリノリで歌っています。予想以上に盛り上がって、みなさんの表情もいきいきと若返って見えました。dscn2879

お茶を一服しながら、お待ちかねのミニコンサートとなりました。
電子ピアノをパイプオルガンの音にすると会場は一気に荘厳な雰囲気に包まれました。『きよしこの夜』の後に、グノー『アヴェ・マリア』が日本語とドイツ語で演奏されました。なんと客席から口ずさむ声が聞こえてきてちょっと驚きました。お好きな方がいらっしゃるんですね。dscn2893
続いては『シクラメンのかほり』が演奏されました。ステージに飾られたシクラメンの鉢植えはこのためだったんですね。どの方も情感豊かな歌声にじっと耳を傾けていました。昭和は遠くなりましたが、当時の歌はいまだに私たちの心を打ちます。
dscn2885熱烈なアンコールにお応えした『翼をください』では、後藤さんの歌に田村さんのコーラスが加わって、心地よいハーモニーを聞かせてくださいました。来年の干支である酉にちなみつつ、みなさんのこれからの飛翔も願っての選曲です。サビの部分はみなさんにも唱和していただき、歌声喫茶さながらの光景となりました。
本日も大喝采の中でお開きとなりました。終演後のお見送りでは、名残惜しそうに演奏家の手を握ってなかなか離さない方もちらほら。いろんな話が飛び交ってにぎやかです。
dscn2903「午前中に用事があって、遅刻しちゃうと思って急いできたの。絶対来ようと思ってたから間に合ってよかったわ~」とうれしそうに話すおばさまがいました。
「お二人がいつも綺麗だから、今日は僕もおしゃれしてきたよ」と、或るおじさまが言いました。赤と白を基調にしたクリスマスカラーのコーディネートが素敵です。歌声サロンがみなさんの生活に張りをもたらしていることがわかってとてもうれしいです。
「また来年よろしくね」「よいお歳を」
おかげさまで楽しく歌い納めができました。みなさん健康第一で、またお会いしましょう!