お知らせ
12/23田子西中央町内会「クリスマスファミリーコンサート」
- 2016.12.23
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仙台市宮城野区田子西中央町内会は、震災後に防災集団移転地区として宅地整備が進み、移転開始から一年半が経ち、現在は140世帯が暮らしています。また東側に市営住宅が2つ、また南側には田子西三丁目町内会があり、多くの世帯が一度に新しい生活を始めた地域です。
今回は、田子西中央町内会の会長さんより依頼をいただきました。打合せに伺うと、「これから終の棲家として暮らしていくにあたって、お互いに顔のわかる関係をつくり、この町のコミュニティを住みよく、安心できるものにしていきたい、と考えているが、なかなかイベントを開催しても参加人数が少なく、どうやって関わりを持っていったらいいものか…」とのこと。コンサートであれば、ご年配の方も、子どもたちにも、参加してもらえるのではないだろうかと考え、一度、「復興コンサート」を開催してみたいとのこと。クリスマスも近いので、タイトルは「クリスマス・ファミリーコンサート」としました。
当日を迎えるまで、どれくらいの人が来てくれるかは全く予想がつきません。子どもたちが来てくれるのかどうか、お年寄りが多いのか…演奏家は子供向けの曲目も用意しつつ、大人だけでも楽しんいただけるようにと、考えに考えた選曲をしてくださいました。今日の出演はアンサンブルまっこい。クラリネット・バセットホルンの菊池澄枝さん、クラリネットの西峰里美さん、ピアノの鷲尾恵利子さんです。
とはいえ、蓋を開けてみると、コンサートが始まる頃には、会場はお客さんでいっぱいでした。最前列には仲良し小学生4人組。他にも、あちらこちらに子どもたち、あかちゃんもいます。まっこいの三人がクリスマスらしい赤いドレスで登場すると、「わぁ!」と歓声があがりました。コンサートは、「スラブ舞曲集」から。マイクを使わなくとも意外と音量が大きいことにも、みなさん驚いていらしたようでした。菊池さんが珍しいバセットホルンを担当したメンデルスゾーンの「コンツェルトシュトゥク 第2番」など本格的なクラシックから、ディズニーソング、美空ひばりまで、盛りだくさんな内容です。鷲尾さんのソロでは、ピアノで贈る「クラシックメドレー」。「天国と地獄」から「運命」「トッカータとフーガ」まで。クラシックと聞くと構えてしまいますが、意外と耳に馴染んだ曲も多いものです。あまりの速弾きに、1列目の子どもたちは目をパッチリとさせて驚いていました。
最後の「クリスマスメドレー」では、まっこいのみなさんはトナカイに変身。スタッフもサンタクロースとなり、鈴のお役目を頂戴しました。特に歌詞カードを配ったわけではなかったのですが、「赤鼻のトナカイ」や「きよしこの夜」では自然と歌声が聴こえて来ます。実は、みやぎの「花は咲く」合唱団や、田子西市営住宅集会所での「うたカフェ」に来てくださっている方たちが、何人も今日のコンサートにいらしていたのでした。歌い慣れているみなさん、さすがの美声です!
アンコールには「お正月」を。予想以上に盛り上がったコンサート、町内会長さんも「こんなにここに人来たこと、初めてだなぁ~」とほっとされていました。老若男女が一緒に楽しめるコンサート、少しでもお役に立てたのかなとこちらも少し安心しました。
もうあと10日もせずに2016年が終わります。アンサンブルまっこいのみなさんも、音楽の力による復興センター・東北スタッフも、コンサートでの演奏や「復興コンサート」のコーディネートは、今日が今年最後の公演でした。今年も多くのお世話役、音楽家のみなさんにお世話になり、たくさんの場所で演奏会や歌声サロンを開催させていただきました。お会いできました全ての皆さんが、それぞれの町で、良い年を迎えられますようお祈り申し上げます。