お知らせ

みやぎの「花は咲く」合唱団_1月

2017.1.18

仙台市「音楽の力による震災復興支援事業」
≪みやぎの「花は咲く」合唱団≫
おもに宮城野区の仮設住宅、復興公営住宅、防災集団移転地区、
または津波被災地域にお住まいのおおむね60歳以上の方々と、
毎月1回合唱の練習をしています。

氷点下の真冬日続きから抜け出して、今日の穏やかな天気にはほっと一息つけた感じがします。2017年最初の練習会には25名のメンバーが集まりました。「今年もよろしくお願いします」と挨拶を交わし合い、みなさんは練習への意欲をあらたにしている様子でした。
DSCN3013今日も合唱指導は仙台オペラ協会のソプラノ齋藤翠さん、ピアノ伴奏は目々澤亜紀さんです。
最初の準備体操では肩甲骨に重点を置いたエクササイズをやりました。寒くなると肩が縮こまって猫背になりがちですからね。DSCN3016
両腕を直角に曲げて背中で引き寄せるようにして肩甲骨を動かします。その後は反対に肩甲骨を引き離すように思い切り背中を丸めます。そして恒例の全員肩もみでは「あ~気持ちいいねえ」とみなさんご満悦の様子でした。
発声練習はいつもより丁寧におこないました。特に「み」の発音を使い、口内の空間を意識する練習をたっぷりやりました。大きな声を出そうとすると力んで口内がせまくなってしまい、声の美しさが失われてしまうのです。イの母音でも口角を左右に引っ張らず、むしろ縦方向にすることが肝心。また、音程が高くなれば軟口蓋も上げて明るく澄んだ音にしていくことが必要で、これはかなり繊細なコントロール力が要ります。DSCN3080
何度も繰り返していると、たまにすばらしい響きになる瞬間があります。
翠さんも「今の良いですよ!」と嬉しそうです。すぐ忘れるけど、やればできるのがこの合唱団の良さと言えるかもしれません。
DSCN3054「今日の様子を見て、3月の本番で歌う曲を決めます」とのお達しがあり、まずは最難関の『学生時代』から練習しました。音程もさることながら、主旋律を追っかけたり先回りしたりと忙しく、アルトパート泣かせの難しい曲です。昨年の暮れの練習ではやや途方に暮れていたメンバーがいましたっけ。でも、悩んでる暇があったらその分練習した方がいいですよね。低音部を強調した亜紀さんの伴奏と、音程を示す翠さんの手振りににサポートされながら、アルトさんたちは何度も繰り返しました。DSCN3055
試しに全体で歌ってみたら、あらびっくり。それなりのハーモニーに聞こえるではありませんか!やっぱりやればできるんですね!すばらしい。DSCN3081「はい、本番ではこの曲も歌いましょう」と翠さんは言い、メンバーの間には「えー!」「難しいのにー」と動揺が走りました。でもせっかくですから、目標は高く持ちましょう。
休憩もそこそこに今日の練習はびしばしと続きます。けっこうスパルタです。
続く『若者たち』では歌詞の内容と表現のしかたについて特に練習しました。「次の言葉を予感させる歌い方をしましょう」とのアドバイスがありました。
DSCN3056キーワードとなる「果てしなく」「空」「日が昇る」などのイメージをしっかり持って、歌声を空中に広げてゆくように歌います。心なしかみなさんの表情がいきいきとして、歌も明るく大きく広がった瞬間がありました。この調子で、観衆を歌の世界に惹きこむことができるようになるまでがんばりましょうね。DSCN3084
そんなこんなで、予定の時間を超過するほどの熱の入れようで、駆け足で4曲練習しました。やればやるほどゴールは高くなっていきます。でも、気の持ちようで新しい挑戦は新しい楽しみにもなります。2017年酉年はマイペースかつ飛躍の年にしていきましょう!