「川の上・百俵館」は、防災集団移転地として整備が続く石巻市川の上地区にあり、
地域の交流拠点となっているコミュニティ図書館です。
復興センターでは百俵館と協働して、季節に一度「カワノカミ音楽会」を開いています。

冷たい雨のふりしきる朝、薪ストーブの火が暖かくお客さんを歓迎していました。
けっこうな雨脚にもかかわらず25名の参加がありました。
第7回となる今日は「クラリネットアンサンブルといっしょにうたおう！コンサート」と題し、若手クラリネット奏者の小竹一成さん、木村麻衣子さん、千葉直道さんのトリオが登場しました。
お客さんとの距離が近いので、演奏家はだいぶ緊張していたようですが、その初々しさもまたほほえましく、とても和やかな雰囲気のコンサートになりました。

会場全体が木でできているせいか、木管楽器との相性が良かったようです。お客さんはクラリネットの柔らかな音色に包まれて心地よさそうに聴いていました。
モーツァルトやベートーヴェンのほか、ポーランド民謡のポルカ、ジョプリン『エンターテイナー』など、雨でも心がうきうきするような曲が演奏されました。

プログラム後半は、懐かしい唱歌をみなさんに歌っていただきました。
ご当地ソングとして宮城県民謡の『斎太郎節』を演奏したときは歌声がぐぐっと力強くなって、土地に根ざす音楽の強さのようなものを感じました。小竹さんが石巻市の出身ということもあり、お客さんもいっそう身近に感じてくださったようです。